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「前衛」と「奇抜」
街を走っていると様々な建物に出会います。整然とした住宅地、田舎の民家、商業ビルや店舗。ある物は風景に馴染み、ある物は調和を乱す。奇抜なデザイン、突飛な色遣い…某有名漫画家は近隣から工事中止を申し入れられたとか。結局は、これと言って特徴のない安価な建売系の住宅が…一番「日本の街」に馴染むのでしょうか…(汗笑)
ボクは…過剰なデザインは好まないんだけど、それなりの表現は必要だと思っています。周囲の調和を乱さない程度で、クライアントのイメージするディテールを的確に表現したい。スッと通りすぎて、「あれっ?」と振り返ってもらえるような…そんな程度が一番いいんじゃないかと。。。
結局「現代日本の代表的な町並み」って…ゴチャゴチャなデザインが集まった住宅地だよね。「クラッシュ&ビルド」を数十年も重ねれば、街全体のイメージは雑然としてしまいます。景観保全されているような「古の町並み」なんてほとんど無い。そこに住んでいる人も不満だらけ…いや、ボクはそんな街が大好きなんですが、実際に「暮す」となれば問題も多いのでしょう…
さて。建築界に於いて、今までに類の無いような作風を「前衛的な建築物」と表します。最前線のデザイン?そういう意味なんだろうけど…ホントにこれは「良い建物なの?」と疑問符も… すこし上の方から見てみれば、建築家が「どうだ!オレは凄いだろう!」って叫んでる声が建物になったような気がするのです。クライアントの意見や、建築の主旨を踏み外し、自己の名声とデザイン料のために過剰なデザインを誇示しているように思えるのです。
ボクは「理由無きデザインは滑稽である」と訴えてきました。不必要に空間を横切る空中梁。冷暖房費を無視したRC打ち放し住宅。大げさにキャンティレバーで飛び出した居室。南側全面を覆うカーテンウォール。余計なコストはかかるし、生活に支障をもたらす物も少なくはない。まぁ、「あの先生の建物だから。。。」などと喜んで住んでいる方もいるので、完全否定は出来ないんだけどね…(汗笑)
それではCRAFTの家はどうなんだ?と思った方。。。はい、その通り!過剰な装飾もたくさんやっています!(笑) でも、それらには理由があるんです。
たとえばプロバンス風住宅の場合、ロートアイアンやステンドグラスなどを用います。古民家調ならば古い建具や石材を取り入れます。一般的な家でもアクセントに古材を使ったりします。それによって、クライアントのイメージがリアルに表現できるから。その空間に身を置く心地良さが高まるから。言い訳じゃないんです。実際にご覧頂ければ理解できると思います。。。
さて、皆さんの「前衛」と「奇抜」に関してはどのような意見をお持ちでしょうか。。。

批判が山積みの「私のしごと館」です。このキャンティレバー部はどうなってるの?

名張にある公民館みたいな施設。「エンタシス風」と「民家・蔵」の微妙な…ミスマッチ…(謎)
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No.12 ≪内壁材について≫
今回からは「左官仕上げ」についてのお話です。まずは「漆喰」について。。。
古来、日本の家は「土」により壁を作り、仕上げを「漆喰」で塗り上げる事がほとんどでした。
「漆喰」とは、「石灰」を元に「スサ(麻などの繊維)」や「ツノマタ(海草から作る糊)」などを混ぜた物。
透明感のある白色で、古くなるほど硬度を増します。
また、世界各地でも「石灰」を塗り壁に仕上げる物が見られます。
「プロバンス」や「イタリア」などの家の白い壁はレンガを石灰で塗り固めた物です。
日本では「テカテカ」に磨き上げる手法が中心でした。熟練の技の見せ所!
海外では「塗り放し」で仕上げる事のほうが多いようです。
【CRAFT】では、漆喰に「パーライト」や「寒水石」などの「骨材」を混ぜています。
また、ご希望により「天然色素」で淡い色を付けることも有ります。
これを軽く「塗り放し」に仕上げると、温かみのある柔らかな風合いの壁になります。
「和」のイメージを強く出したい場合は「ワラ」や「カンナくず」を塗りこむのも面白いですね。
変わったところではサンゴの粉末を混ぜたことがあります。
「風化造礁サンゴ」というもので、多孔質で調湿性や吸着性にすぐれています。
ちまたでは「マイナスイオンを発生」などとも言ってますが…(謎笑)
その性能などを求めるよりも、「壁にサンゴが入ってる」って気持が大切なんです。
海が大好きなクライアントは、毎日をサンゴに囲まれて暮しておられます。。。
納戸や物入れであれば活性炭の粉末を混ぜるのも効果があります。
また、乾かないうちならばお子様の手形を付けたり想い出を刻み込んだりも。
「湿式工法」ならではの楽しさを実践していただけるでしょう。
次回は「ジュラク壁」などについてお話をしましょう。
古来、日本の家は「土」により壁を作り、仕上げを「漆喰」で塗り上げる事がほとんどでした。
「漆喰」とは、「石灰」を元に「スサ(麻などの繊維)」や「ツノマタ(海草から作る糊)」などを混ぜた物。
透明感のある白色で、古くなるほど硬度を増します。
また、世界各地でも「石灰」を塗り壁に仕上げる物が見られます。
「プロバンス」や「イタリア」などの家の白い壁はレンガを石灰で塗り固めた物です。
日本では「テカテカ」に磨き上げる手法が中心でした。熟練の技の見せ所!
海外では「塗り放し」で仕上げる事のほうが多いようです。
【CRAFT】では、漆喰に「パーライト」や「寒水石」などの「骨材」を混ぜています。
また、ご希望により「天然色素」で淡い色を付けることも有ります。
これを軽く「塗り放し」に仕上げると、温かみのある柔らかな風合いの壁になります。
「和」のイメージを強く出したい場合は「ワラ」や「カンナくず」を塗りこむのも面白いですね。
変わったところではサンゴの粉末を混ぜたことがあります。
「風化造礁サンゴ」というもので、多孔質で調湿性や吸着性にすぐれています。
ちまたでは「マイナスイオンを発生」などとも言ってますが…(謎笑)
その性能などを求めるよりも、「壁にサンゴが入ってる」って気持が大切なんです。
海が大好きなクライアントは、毎日をサンゴに囲まれて暮しておられます。。。
納戸や物入れであれば活性炭の粉末を混ぜるのも効果があります。
また、乾かないうちならばお子様の手形を付けたり想い出を刻み込んだりも。
「湿式工法」ならではの楽しさを実践していただけるでしょう。
次回は「ジュラク壁」などについてお話をしましょう。
防災住宅というコンセプト
しばらくの放置をお許し下さい…東京からは…ちゃんと帰っています…(汗)
「富士の樹海に迷い込んだのでは?」「池袋のガード下に住んでるらしい」「奥多摩で出家した」などという噂は嘘です!無事に事務所に戻って仕事をしています!って…誰も心配はしていないでしょうけれど。。。(汗笑)
11日の20時半に出発。高速のSAや、八王子の道の駅で寝泊まりしながら打ち合せを重ね、15日の深夜2時に帰宅。協力業者さんや建築技師とも綿密な話が出来ました。総打ち合せ時間は30時間ほどかな…
走行距離は思ったより少なく1260km、走行時間は20時間余りでした。それなりにハードではあったけれど、非常に内容の充実した打ち合せとなり満足。。。
総監督はもちろん「バード氏」です。【全国防災支援ネットワーク】としては初の新築住宅。基本コンセプトを「防災住宅」という観点から構築する試みは、もしかすると全国初なのかもしれません。彼は、自身が被災した「阪神大震災」での事実や、重要文化財などの改修に携わった経験などを生かし、伝統技法に基づく日本古来の家屋の耐震性を生かした工法が信条です。
技術面では【経計建築研究所】の「日熊先生」のご協力を頂いています。耐震工法に関して権威で、その専門知識と経験は日本でもトップレベル!「勘」や「理論」ではなく、全てを実験結果やデーターによりシビアに判断します。と言ってもデジタルな考え方だけではなく、中国などで古くより実践されている「砂免震」なども積極的に取り入れておられます。
で、ボクは基本的にプランニングとデザインの担当。クライアントの「住み方」を聞き出し、現状の利便と将来の拡張を含めた上でのゾーニング。不必要な物を排除し、必要な物だけを組み合わせる。かといって、遊び心も忘れずに。。。そんな「生活部分」の担当です。
その他には断熱や遮熱、空気環境に関しての技法ですね。これは得意分野。。。今回は過剰な断熱性は求めていませんが、ALC板とGWの併用による「内外断熱」です。遮熱に関しては床と天井部分で検討。空気環境は天井素材での調湿を基本とします。
現在は詳細設計に取りかかっています。他の仕事もあるので…思うようには進みませんが、着工時にはある程度の図面も揃う予定です。さぁて、ペースアップしなきゃ!!

「バード氏」と「日熊先生」が熱く語る!の写真。。。

んで…ボクのデスクは毎日こんな状態…(汗笑)
「富士の樹海に迷い込んだのでは?」「池袋のガード下に住んでるらしい」「奥多摩で出家した」などという噂は嘘です!無事に事務所に戻って仕事をしています!って…誰も心配はしていないでしょうけれど。。。(汗笑)
11日の20時半に出発。高速のSAや、八王子の道の駅で寝泊まりしながら打ち合せを重ね、15日の深夜2時に帰宅。協力業者さんや建築技師とも綿密な話が出来ました。総打ち合せ時間は30時間ほどかな…
走行距離は思ったより少なく1260km、走行時間は20時間余りでした。それなりにハードではあったけれど、非常に内容の充実した打ち合せとなり満足。。。
総監督はもちろん「バード氏」です。【全国防災支援ネットワーク】としては初の新築住宅。基本コンセプトを「防災住宅」という観点から構築する試みは、もしかすると全国初なのかもしれません。彼は、自身が被災した「阪神大震災」での事実や、重要文化財などの改修に携わった経験などを生かし、伝統技法に基づく日本古来の家屋の耐震性を生かした工法が信条です。
技術面では【経計建築研究所】の「日熊先生」のご協力を頂いています。耐震工法に関して権威で、その専門知識と経験は日本でもトップレベル!「勘」や「理論」ではなく、全てを実験結果やデーターによりシビアに判断します。と言ってもデジタルな考え方だけではなく、中国などで古くより実践されている「砂免震」なども積極的に取り入れておられます。
で、ボクは基本的にプランニングとデザインの担当。クライアントの「住み方」を聞き出し、現状の利便と将来の拡張を含めた上でのゾーニング。不必要な物を排除し、必要な物だけを組み合わせる。かといって、遊び心も忘れずに。。。そんな「生活部分」の担当です。
その他には断熱や遮熱、空気環境に関しての技法ですね。これは得意分野。。。今回は過剰な断熱性は求めていませんが、ALC板とGWの併用による「内外断熱」です。遮熱に関しては床と天井部分で検討。空気環境は天井素材での調湿を基本とします。
現在は詳細設計に取りかかっています。他の仕事もあるので…思うようには進みませんが、着工時にはある程度の図面も揃う予定です。さぁて、ペースアップしなきゃ!!

「バード氏」と「日熊先生」が熱く語る!の写真。。。

んで…ボクのデスクは毎日こんな状態…(汗笑)
上京します。。。(笑)
またまたチョット遠くへ…お散歩に行ってきます…(笑)
昨年の11月より進めてきた東京の案件。フラットプラン、外観、講造は決定。で、いよいよ意匠面での打ち合せに移ります。基本的な路線?は決まってるんだけど、素材のテクスチャーや質感なんてのは言葉や写真では伝わらない。せめて現品サンプルを見てもらわないと決めることは出来ないのです。
着工は2月初旬なので…内装材なんてのはまだ先でもイイんだけどね。屋根材、外壁材、床材などは早急に決めなきゃならない。っても、いつものように「暇なときに事務所に来てくださ~い♪」なんて言える距離じゃない!クライアントは500kmの彼方。車には乗っておられないので新幹線で?ご家族で奈良まで来れば一泊二日で20万円コースですから…(汗)
というわけで。現地視察、業者の選択、講造関係の打ち合せを一気にするために東京へ向かいます。明日の夜に出発、「中央道ルート」にて青梅インターを目指します。12日の午前中に所沢市の協力業者さんと打ち合せをします。午後からはクライアントと意匠関係の打ち合せ。13日はフリーとしているが…たぶん更に深い話を。。。
14日には「全防災」の主幹「羽鳥氏」と、耐震設計の権威「日熊氏」との詳細打ち合せ。奈良に戻るのは…15日の2時頃の予定。現地出発は夕方だからもっと早く帰れるんだけど、できることならばETCの深夜割引を使いたいので…(汗笑)
新幹線って方法も考えたのですが…現地での移動、宿泊費なんてことを考えれば…やはり「車」でないと不便なんです。で、当然に「Journey君」が活躍!あぁ、コチラのブログではあまり登場しませんよね…ボクの愛車であり、頼れる相棒です!コイツとなら日本一周も平気だって思えるのです。。。
今回の旅の宿泊地は、東京で唯一の「道の駅」の予定です。って、こんな事を書けば、「某大型掲示板」や「某キャンピングカー愛好団体」のミナサマに攻撃を受けそうなのですが…(汗)
行く先々で、その地方の料理を食べ、銭湯や温泉を巡り、キャンカーに戻ってお酒を飲み、ギターを弾いたりしながら…あまり物事を考えずにユックリな時間を過ごすことが大好きなんです。毎日が慌ただしいからかな…それとも生粋の放浪性なのか?(笑)
それでは「3泊3日・ミーティングツアー」へと行ってきます!!!

頼むぜ相棒!今回の走行予定距離も1300kmを超えそうだな…(汗)
新しい一年。。。
明けましておめでとうございます。。。
新しい一年が始まりました。昨年は良いニュースは少なかったですね… 特に「建築業界」においては、気力の失せるような話しも多くて…ドヨ~ンとした空気が流れていました。一番の原因は「耐震強度偽装」の対策による「建築基準法」の改正とされています。改正?「正しく改める」ってこと?今までは間違ってたの?今回の法律は本当に「正しい」のですか…
この件に関しての議論は全国で日々行われています。願わくば、万人の声を「お国の偉いさん方」が聞き入れて、前向きに話が進めば…あまり期待はしていませんけれどね…(汗笑)
さて、昨年夏から特に厳しくなった建築不況。原因は建築基準法の改正だけではなくたくさんあるでしょう。米国のサブプライム危機による経済不安。コロコロと変わる総理大臣。大企業の人員削減や規模縮小…
街を歩けば…昔は「絶対につぶれない!」と言っていたパチンコ屋さんにガソリンスタンドが軒並み閉店。商店街はシャッターが閉ざされて賃貸の張り紙が。ビルの間の空き地には草が生え、郊外の大型店舗の跡地はヤンチャな車がたむろして…
こんなニュースや風景に取り囲まれていれば「明るく前向きに!」なんて気持ちになるのは難しいですよね…で、「住宅」に対する意欲も失われる。悪循環なのですが仕方のないこと…
さぁて。いきなり暗い話しでのスタート?いやいや。。。
昨年の夏頃から低迷している建築業界ですが、その中でも業績を伸ばしている方々もいます。年末まで大忙しで走り回り、正月早々に現場へ出て… しっかりとしたスタンスと信念を持ち、利益よりもクライアントの事を最優先して頑張っている人。そんな方々には建築不況なんてあまり関係がないのかもしれませんね。。。
2008年。CRAFTにとっても飛躍の1年となります。
年末より取りかかっている東京での案件は、日本古来の伝統技法と最先端のデーター、工法を組み合わせた「ハイブリッド工法」です。耐震業界において有数の技術者と経験者を迎え、確かな腕を持った職人さんの手により築き上げます。厳しい条件の中、過剰装飾を省いた上でクライアントの要望を最高次元で満たすため、多くの「プロ」が一所懸命に協力し合って完成への道を歩むのです。
新しい一年。新しい何かが待っています。。。
